複素ベクトル空間
実ベクトル空間
が行列 の固有値であるための必要十分条件は である。
証明
とする。つまり は固有値であり、 は固有ベクトルとする。
とおき、
とする。
仮定より、 である。 より、 は1次従属である。したがって、
である。
逆に とする。 とする。
より、 は1次従属である。つまり、
ならば、ある が存在する。よって、あるベクトル が存在して、
となる。
つまり、 となる が存在する。
行列のとき
固有値 とする。
(1) 3つとも異なる。
(i) 実数3個
(ii) 実数1個と複素数2個
(2) 実数3個でひとつ重複
(3) すべて実数で重複
定理
を 行列とする。 を行列 のすべて異なる固有値として、それぞれに対応する固有ベクトルを とする。
つまり、
このとき、 は1次独立である。