疑念は探究の動機であり、探究の唯一の目的は信念の確定である。

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書評: ポール・ラファルグ『怠ける権利』

要約

  • ポール・ラファルグ(1842〜1911)は19世紀のフランスの社会主義者である。カール・マルクスの婿である。
  • 本書は3つの評論『怠ける権利』と『資本教』と『売られた食欲』がある。
  • まだすべて読んでいない。読んだのは『怠ける権利』と『売られた食欲』である。
  • ラファルグの最も有名なものは、本書のタイトルになっている『怠ける権利』である。
  • ここには「1日3時間労働」を提唱している(p.37)。
  • ケインズの有名な『孫のための経済的可能性』(1930年)では、「100年後の2030年には週15時間(1日3時間)労働になるだろう」と言っているが、ケインズがラファルグのことを知ってこれを言ったのかはわからない。少なくとも1日3時間労働を言ったのはケインズが初めてではないということである。
  • 18世紀の博愛主義者は「1日12時間から14時間、働くことが理想である」と考えられた(pp.21-22)。
  • 19世紀になると子供含めて1日12時間から14時間働くようになり、前世紀の理想が実現された(p.22)。
  • プロレタリアートは労働の権利を主張した。「働かざる者食うべからず」の標語をプロレタリアートは掲げた(p.48)。
  • 「人間の権利」よりも遥かに高貴で神聖な「怠ける権利」を宣言しなければならない(p.37)。
  • 機械の発明により、生産性は飛躍的に高まったはずなのに、実際は余暇は生まれず、より働かなければならなくなった(p.40)。
  • 一部の実業家は前々から生産性を向上させるために労働時間の制限を主張していた。「12時間労働を11時間労働にするべきだ。」「13時間労働を11時間労働にしても生産性は変わらない」(pp.54-55)。
  • イギリスは1日10時間以上の労働を禁止した。にもかかわらず、国家財産はむしろ増えている。今のフランスの労働時間が3時間短くなったのならば、フランスの生産性はどれほど進歩することだろうか!(pp.56-57)。

感想

左翼の特徴である攻撃的で扇動的な文章は読むのがきついが、もう少しちゃんと読み直す。他にもラッセルの『怠惰への讃歌』とか読みたい。 左翼もメインストリームとならなかった、プルードンとかフーリエとかサン=シモンとかを読んでみたい。

引用

怠ける権利

資本教

売られた食欲




僕から以上