概要
関手と自然変換があたえられたとき、適当に定義すればその射はまた自然変換となる。
をそれぞれ次のような関手とする。
を自然変換とする。
このとき、2通りの新しい自然変換を構成することができる。
(1)
は関手である。これらの間にできる新しい射 を次のように定義する。
圏 の各対象 に対して、圏 の射
を
と定義する。このとき、 は自然変換である。すなわち、圏 の任意の射 に対して、
が成り立つ。実際に、 が自然変換であるから、 に対して、 である。 が関手であるので、
である。
よって、新しい射 は自然変換である。
(2)
は関手である。これらの間の新たな射 を次のように定義する。圏 の各対象 に対して、射を
と定義する。
このとき、 が自然変換であるので、 もまた自然変換であることは容易にわかる(あきらか)。
よって、新しい射 は自然変換である。
自然変換 の合成 もまた自然変換であるので、次の射も自然変換である。
を自己関手とする。 を自然変換とする。このとき、新しい射 を
と定義する(=は の自然変換の性質からわかる)。
このとき、先ほどの関手と自然変換の合成が自然変換であることと、自然変換の合成が再び自然変換であることから、新しい射 もまた自然変換である。
僕から以上