疑念は探究の動機であり、探究の唯一の目的は信念の確定である。

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書評: ダニエル・C・デネット『ダーウィンの危険な思想 生命の意味と進化』

一言

何かすごいことが書かれているかのように醸し出しているが、あまりにも冗長すぎて挫折した退屈でつまらない本

概要

  • まだない。

感想

最初の3章ぐらいまではまだおもしろかったが、結局諦めた。理由は端的につまらない。そして結局何が言いたいのかわからないということである。

「自然選択(進化)はアルゴリズムである」や「生物学はエンジニアリングである」等のスローガンばかりが目立つだけで、具体的に何か言っているかというとそうでもない。

「なるほどね。『進化はアルゴリズム』なんだ。じゃあ、遺伝的アルゴリズムとかどうなの?そういうのを哲学的に分析したり批判したりしているの?」と思っても、そんなことは一切ない。もっとも遺伝的アルゴリズムのことは記載されているが(ch.8, sec.5)、だからと言ってそれを発見したエピソードがあるだけで特に分析や応用なんかはない。なんだこれ。

読んだ感じだと、「進化はアルゴリズムである」の意味はせいぜい「自然選択にはスカイフック(超自然的な跳躍)など一切なく、クレーン(現実的な漸進的なプロセス)の連続だ」ということにすぎない。それをなんだかすごいことを言っているかのように偽装している。

よくこんなつまらない鈍器を書いたものだ。訳者たちもよく訳したなと驚きに尽きる。正直最後の訳者の解説を読んで、あとはつまみ食いすればいいと思う。

デネットドーキンスやピンカーなどの現代の有名な知識人の一人である。だから一応どんな人なのか知るためにデネットの著作を読む。だがデネットの本は全て分厚い。直観ポンプの本(『思考の技法』)は一つのテーマを議論しているというよりも、さまざまな思考ツールを紹介しているものだから、まだ読みやすい。けれども他の本はもう読まない。

(未完)