簡単な読書感想を書きます。
倉山満先生の本を今回初めて読みました。それは『帝国憲法の真実』です。
2017/04/20/第三刷 発行
倉山先生の著書を読みたいなと思っていました。しかし、立ち読みした限り参考文献がなく、その度に先生の本を買うことはありませんでした。この本には最後に参考文献とそれに対する先生のコメントが書かれていています。それは良かったし、先生の一言コメントを読むだけでも面白いです。今度も別の本を探してみたいと思います。暇つぶしにちょうどいいし、知識も得られるからです。
内容についてですが、一言で言えば「憲法において決定的に重要なのは、憲法典の条文でもなく、その解釈でもなく、運用である」ということです。あとは、現行憲法(日本国憲法)と帝国憲法(明治憲法)を比較しながら、「憲法のあり方、政治と軍事の関係、宗教との向き合い」(p.205)の3つのテーマを議論しています。現行憲法を下げて、帝国憲法を上げている(汚名を返上している)という議論です。自分は何も知らなかったなと思いました。
このような憲法の専門家からしたら、国会前で叫んでいる頭の狂った人たちをどのように感じるのだろうか、と思ってしまいました。おそらく、倉山は連中をずれている以前のことを思っているのだろうと思います。大人が赤ん坊や中坊の無知な行動を上から同情を込めて見つめているのだろうかと思います。
早く本を売りたいので書評をしているですが、調べるのがめんどくさいです....
電子書籍ならばキーワードを入れれば一発で見つかるのですが、現物だとそうではなく、毎ページ調べなくてはなりません。もちろん、付箋を貼ればいいのかもしれませんが。数ページ不意に折れてしまったので、売れないかな.....
何度も指摘してきたように、憲法論は得てして条文とその解釈論がすべてのように扱われますが、運用こそ本質なのです。
p.142
pp.124-127が重要。ただまとめるのがめんどくさい。
憲法とは、歴史・伝統・文化そのもの、つまり国体のことです。そのとくに重要な部分を、国家経営の基本法として間違いのないように文言化したのが憲法典です。
よって、憲法典の条文を憲法のすべてだと思い込むことは誤謬以外の何ものでもありません。国体論のない憲法論議など、まったく無意味です。
p.127
僕から以上