今回も書評ノートをただアップする。
今回はバターフィールドの『近代科学の誕生』である。
- 作者: ハーバート・バターフィールド,渡辺正雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1978/11
- メディア: 文庫
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
- 作者: ハーバート・バターフィールド,渡辺正雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1978/11
- メディア: 文庫
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
この本は薄いけれどもかなり刺激的であった。いい本であった。
この本は『科学革命の構造』で有名なT. クーンにも影響を与えたそうだ。この本では「科学革命」という言葉が登場している。しかし、バターフィールドは近代科学の誕生の1回切りを「科学革命」と言っていた(大文字の科学革命)。だが、対してクーンはそれをしばしば起こる現象だと捉えて、有名なパラダイム論を提示した。
当然ながらバターフィールドにも「パラダイム論」のような考えが暗示的に示されている。例えば「思考の帽子」など。しかし、それを明示的に示したのがクーンの功績であり、すごいところである。たとえ、パラダイムという言葉があまりにも多義的であったとしてもである。
再び、読み直したい本の1つである。そのときはまた詳しく書評する。
僕から以上