疑念は探究の動機であり、探究の唯一の目的は信念の確定である。

数学・論理学・哲学・語学のことを書きたいと思います。どんなことでも何かコメントいただけるとうれしいです。特に、勉学のことで間違いなどあったらご指摘いただけると幸いです。 よろしくお願いします。くりぃむのラジオを聴くこととパワポケ2と日向坂46が人生の唯一の楽しみです。

今年を振り返る

今年を一言で言うと「ChatGPT」だった。

ChatGPTの存在は1月中旬に知った(1月16日にChatGPTの資料を作成していた)。偶然海外のYouTube動画を観て知った。それまでOpenAIすら知らなかった。無料でAIを使えるので試してみたら、これまで考えていたAIとはまるで違う人間らしい反応をしたのでとても驚いた。

ChatGPTが本格的に話題になったのは3月ごろだと思う。このころからGPT4が登場して、これ以降ChatGPTは日常となった。ChatGPTに聞きながら、仕事を進めるようになった。芸能人のことや一般常識についてはGPT3.5でも4でもまだまだダメだが、プログラミングに関してはだいぶ有用である。だから毎日使っている。もはやChatGPTがない世界を思い浮かべるのは難しい。

世間も少しずつだがChatGPTを知るようになった。さらに「生成AI」や「プロンプトエンジニア」という言葉も知った。

これから日進月歩にAIは進歩する。それについていくのにも精一杯だが、どうなるのか楽しみである。




今年読んだ本

AI(人工知能)・BI(ベーシック・インカム)・DDD(デジタル直接民主主義)を考えるために、それらの関連本を読んでいた。

途中まで

1.『誰のためのデザイン?』

  • 第4章の途中まで。ところどころ示唆に富む箇所があった。もう少し読みたい。

2.『オートメーションと労働の未来』

  • 少ししか読んでいない。退屈でつまらない。

3. 『人はなぜ物を欲しがるのか』ブルース・フッド, 小浜杳 Kindle

  • 進化論的に考察するのかと思っていたが、どうやらそうではなかった。途中で挫折した。

4. 『半導体戦争――世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』クリス・ミラー, 千葉 敏生 Kindle

  • いい本であるが、途中でやめた。重要な本なので、再び読む。

5. 『SELFISHNESS(セルフィッシュネス) ―― 自分の価値を実現する』アイン・ランド, オブジェクティビズム研究会, 田村 洋一 Kindle

  • アインランドのことを理解したいので、読み始めたが、途中でやめた。また読む予定。

6. 『MMT 現代貨幣理論とは何か (講談社選書メチエ)』井上智Kindle

  • 薄い本でMMTについてコンパクトにまとまっているが、半分ぐらい読んでやめた。

7. 『果てしなき探求〈上・下〉―知的自伝 (岩波現代文庫)』カール・R・ポパー

  • 全部ちゃんと読んでおらず、ところどころ読み飛ばした。科学哲学のテーマがメインだったので、あまり有益ではなかった。もちろん初めて知ったこともあるが。

8. 『因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか (文春e-book)』 ジューディア・パール, ダナ・マッケンジー, 夏目 大, 松尾 豊・監修解説 Kindle

  • 6割から8割ぐらい読んだ。もともとパールは知っているが、興味深く読んでいた。「わかりやすく書いた」と本には書いてあったが、途中で挫折した。また読もうという気はない。

9. 『超予測力 不確実な時代の先を読む10カ条 (早川書房)』フィリップ E テトロック, ダン ガードナー, 土方 奈美 Kindle

  • しばしば引用される本。最初の方を読んだだけ。これから読む予定。


全て読み切った本

1. 『図解き論理的哲学史逍遥』山下正男

  • 山下先生の本。とても楽しかった。いつか改めてまとめる。

2. 『AI技術史 考える機械への道とディープラーニング impress top gearシリーズ』Michael Wooldridge, 神林 靖 Kindle

  • AIについて知れておもしろかった。

3. 『創造的破壊の力―資本主義を改革する22世紀の国富論』フィリップ・アギヨン, セリーヌ・アントニン, サイモン・ブネル, 村井 章子 Kindle

  • とても面白かった本。内容は難しかったが、たくさん要約があったりして読みやすいように配慮していてよかった。刺激的だったし、今年トップ3に入る本。

4. 『Remember記憶の科学』 リサ・ジェノヴァ, 小浜杳 Kindle

  • 癖のある文章であるが、次々ページをめくってしまう本だった。内容は記憶の(神経科学の)基本的な知識が書かれてある。

5. 『教養としてのAI講義 ビジネスパーソンも知っておくべき「人工知能」の基礎知識』メラニー・ミッチェル, 尼丁 千津子, 松原 仁 Kindle

  • 文字通り「教養として」AIについて議論されていた。数式はなかった(と思う)。広範囲な話題を議論していてとてもよかった。ビジネスパーソンならこのぐらい知っときゃなきゃダメ?

6. 『リベラリズムへの不満』フランシス・フクヤマ, 会田弘継 Kindle

  • 今回初めてフクヤマの本を読んだ。読みやすかった。内容はおもしろかった。覚えていないけど。

7. 『自由をいかに守るか ハイエクを読み直す (PHP新書)』渡部 昇一 Kindle

  • 面白かった。読みやすかった。

8. 『純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落 (日本経済新聞出版)』井上智Kindle

  • 分厚い本であるが、なんとか読んだ。後半の経済のほうは私にとって有益であったが、最初のAIの説明には疑問を呈する箇所が何箇所かあった。ドゥルーズガタリの「リゾーム」概念を用いて、「ディープラーニングリゾームだ」みたいなことが書かれていて、それを読んだとき疑問を抱かずにはいられなかった。

9. 『テクノロジーの世界経済史 ビル・ゲイツパラドックス』カール・B・フレイ, 村井 章子, 大野 一 Kindle

  • 分厚くて読みづらかったが、それでもとてもおもしろかった。今年トップ3に入る本。

10. 『「現金給付」の経済学 反緊縮で日本はよみがえる (NHK出版新書)』井上 智洋 Kindle

  • 一応読んだが内容は覚えていない。

11. 『AI時代の新・ベーシックインカム論 (光文社新書)』井上 智洋 光文社 Kindle

12. 『NUDGE 実践 行動経済学 完全版』リチャード・セイラー, キャス・サンスティーン, 遠藤 真美 Kindle

  • とても面白かった。今年トップ3に入る本。

13. 『啓蒙思想2.0〔新版〕 政治・経済・生活を正気に戻すために (ハヤカワ文庫NF)』

ジョセフ ヒース, 栗原 百代 Kindle

  • 面白かった。

14. 『多様性の科学』

  • Kindle Unlimitedに入っていたから読んだ。内容は普通。

15. 『失敗の科学』

  • Kindle Unlimitedに入っていたから読んだ。内容は普通。ただ著者がポパーに影響を受けたと書いていたところに少し目を引いた。実際に何箇所かにポパーを引用している。


来年もいろいろやってみたい。AI・BI・DDDだけでなく数学とか哲学とか。



僕から以上