今回はロシア語のпока́(パカー)について書きます。
пока́は3つの用法があり、
(1) Bye
(2) (not) yet
(3) while
です。
пока́は重要な単語です。
それをまとめます。
пока́の用法 (1) じゃあね。
пока́の一番最初に覚える意味は「じゃあね」です。
英語のByeです。友達同士など気軽な別れの挨拶です。
英語でBye-byeと言うのと同じように、пока́も「пока́-пока́」とも言います。「パカ・パカ」みたいな感じです。
пока́の用法 (2) まだ (~でない)
пока́の次の使い方は「いまだ」です。英語のyetです。次の例文を参考にしてください。
Я пока́ не зна́ю.
I don't know.
(まだ知らない。)
пока́の代わりにещёを使っても構いません。さらにпока́ ещёでも問題ありません。つまり次の3つの文章は全て同じです。
(1) Я пока́ не зна́ю.
(2) Я ещё не зна́ю.
(3) Я ещё пока́ не зна́ю.
пока́の用法 (3) ~のあいだ
先程までのпока́はそれぞれ「感嘆詞」(たぶん)と「副詞」です。пока́の最後の用法は接続詞で「~のあいだ(時間)」という意味です。英語のwhileです。
しばしば聞き取りました。例文で確認しましょう。
(1) Подожди́ пока́ я не приду́, не ешь!
私が来るまで何もしないで。食べないで!
正確に訳すと「私が来ない間まで待って」ということです。пододжа́тьは「(しばらく)待つ」であり、прийти́は「来る」です。
私がロシアにいたとき次のことに気づきました。それは「歩きながらタバコを吸っていたり、歩きながら電話しているロシア人がめっちゃ多いな」ということです。
これをロシア語で言おうとしましたが、「歩きながら」のような動名詞の作り方を知らなかったので、結局言えませんでした。しかし、「~しながら」を「~のあいだ」と解釈すれば上のような日本語をпокаを使って表現できます。それは次のように言います。
Мно́гие ру́сские ку́рят и говоря́т по телефо́ну пока́ иду́т по у́лице.
多くのロシア人は道を歩いている間にタバコを吸っていたり電話で話しています。
мно́гий: many (多くの)
ру́сский: russian (ロシアの・ロシア人)
кури́ть: smoke (タバコを吸う・アクセントが変わる)
говори́ть: speak (話す)
телефо́н: telephone, по телефо́ну: by telephone (電話で)
идти́: go (行く)
у́лица: street, по у́лице: on the street (道に沿って)
ちなみに「歩きながら」はпока́以降の文章を、на ходу́に変えても大丈夫です。
このときは接続詞なので前にも、後にもあっても大丈夫です。
つまり「Пока́ мно́гие ру́сские иду́т по у́лице, ку́рят и говоря́т по телефо́ну.」です。
まあ、ロシアの道路はほこり臭くて、タバコ臭くて目や鼻が痛くなりますので。くれぐれもご注意を。
日本人が歩きながらスマートフォンをいじっているのに対して、ロシア人はそのような人があまりいなくて、驚きました。そんな「~しながら」の感想をпока́を使って言ってみてください。
何かの役に立ててくれたら嬉しいです。
僕から以上